March 04, 2007

Shannon Shows Off

 90年代の前半期は、わが国においては空前のボンデージ・ブームが沸き起こっていたと記憶しております。大洋図書におきましても、いくつかのボンデージ・シリーズが毎月発売されておりました。中でも「LOVE BONDAGE」シリーズは、米国はボンデージの老舗ハーモニー社の名作タイトルを再編集して国内に提供してくれた、まさにボンデージ伝道のシリーズでありました。この「SHANNON SHOWS OFF」は、そのシリーズの7作目に当たるもので、シリーズが最盛期を迎えた時期の傑作タイトルのひとつと申せましょう。現作品は、ハーモニー社で販売していた「JE-12」であり、再編集の関係で収録時間に異同が見られるようですが、要点はしっかりおさえておりますから、現作品の内容を充分に鑑賞できると思います。
 原作品の「JE」とは、著名なボンデージ・アーティストであるジェイ・エドワーズ(Jay Edwards)氏が監督を務めた一連の作品群を指すものでありまして、それらの内容は、ストーリー物からボンデージ物まで幅広いものでありますが、今回の作品は後者のボンデージ物に当たります。ボンデージ物とは、ストーリー性を重視せず、緊縛もがきシーンに終始する海外ボンデージ作品の基本的スタイルに対しての便宜上の呼称です。
 当タイトルは、衣装ごとに大きく3つの部分で構成されております。第一は白ランジェリー、第二は赤ガーター、第三は臙脂色のランジェリー、です。但し、部分ごとに章立ての表示があるわけではありません。
 第一の白ランジェリー篇は、単一の緊縛のみですが、なかなか厳しい縛り方で、観る者を冒頭からいきなり圧倒させてしまいます。両膝を折ったかたちで脚を固定し、両手を頭上に吊り上げて固定したスタイルは、正面から見ると「人」の文字のようでもありますが、縛られている者からすればそのような悠長なものではなく、膝に全体重がのしかかり、また手首は細いロープでぎちぎちに縛ってあるため、殆ど血も通わないような状況の中で、更に強引にボールギャグを噛まされてしまうわけですから、まさに拷問のような縛り方です。
 第二の赤ガーター篇は、三種の拘束シーンが出てきます。最初はベッドに縛り付けて赤い粘着テープを幾重にも口に貼り付けます。無論、大きな布の詰め物もしっかりと口中に押し込んでいます。次はアームバインダーです。これは別名アームザックとも言って、縦長の細い袋状のものに両腕を押し込んで背中で固定するもので、ボンデージの基本的なアイテムのひとつです。最後は白いロープで和風の緊縛です。白い布での噛ませ猿轡を鑑賞出来ます。
 第三の臙脂色ランジェリー篇も、三つの拘束で構成されております。最初は黒布瘤付き猿轡で途中でホグタイにされてしまいます。次は柱に立たせての縛りです。白い粘着テープギャグを途中で剥がして、カバード・ボールギャグを強引に装着されてしまいます。そして最後は部屋の中央に立たせて両手を天井から吊った状態での緊縛です。青いボールギャグがラストを際立たせます。
 以上に述べましたとおり、この作品は、ボンデージの典型とも言える要素が凝縮されており、ボンデージの魅力を手早く味わい、またどのようなものがボンデージ作品と呼ばれるのかを簡単に理解する上で、最良のものと言えるでしょう。実を申せば、筆者がささやかに運営しておりますウェブサイト隷嬢寫眞館における作品の多くは、このような作品のスタイルを出来る限り祖述しようとした表れに他ならないのです。この「Shannon Shows Off」がDVDで復活したことが、わが国に第二のボンデージ・ブームを到来させる第一歩となることを大いに期待する次第です。


reijoh_shashinkan at 13:20│Comments(0)TrackBack(0) 隷嬢寫眞館全般に関すること 

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