May 26, 2009

北勝力

北勝力
北勝力。前頭十三枚目。今年の夏場所では4勝11敗と、よいとはいえない成績でした。特に贔屓にしているというわけではないのですが、どうも気になって仕方が無いことがあるので書いておきたいと思います。
それは四股名のよみ。「ほくとうりき」と読むわけですが、どうして「勝」という文字が「とう」なのでしょうか。不思議です。
そこで、いろいろ調べてみました。
まずは『旺文社漢和中辞典』で「勝」の文字を調べてみました。音読は「ショウ」のみ。訓読は、意味が二つあって、その1は「たえる(たふ)」であり、その2は一般的な「かつ」「まさる」です。ちなみに北京語音は、前記1の意味の場合sheng(1声)、2の意味の場合sheng(4声)です。(shengは無理矢理カタカナ表記した場合は「ション」とでもなりましょうか。) もしかしてその1の意味の訓読「たふ[たう]」を強引に「とう」と読ませるのだろうかとも考えましたが、無理っぽい気がします。
次に『広辞苑』を調べました。「ほくと【北斗】」は載ってますが、「ほくとう【北勝】」なる語は見つけられませんでした。
ネットで「北勝」をあれこれ検索しておりますと、元横綱の「北勝海」が引っかかってきました。この四股名も「ほくとうみ」で似ています。そこでこちらの四股名で検索を繰り返しますと、以下のような情報が得られました。
北勝海は元々出身地の十勝にあやかって、「北十海」(ほくとうみ)という四股名をつけようとしていたそうなのです。ところが、この名では十勝しか出来そうに無くて縁起が悪いという話になって、読みは「ほくとうみ」のまま、「十」の文字を十勝の「勝」のほうに入れ替えて作られた、特殊な当て字だったそうなのです。
さて、北勝力のほうなのですが、四股名は北勝海にあやかってつけられたとのことです。但し、読みが「ほくとりき」ではなくて「ほくとうりき」であるのは、尊敬していた力士「貴闘力」(たかとうりき)にあやかったものだそうで、これまた当て字ということです。
とまあこんなわけで、ようやく疑問が氷解した次第です。
全然色気の無い文章ですみません。
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reijoh_shashinkan at 00:00│Comments(0)TrackBack(0) その他 

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